クー・フーリン三兄弟のご近所さん オルタとの話5





最近、リツは考えることがあった。

オルタに触れられると、下半身がむずむずするような感覚がする。

キスのとき、首筋に口付けられたとき、思い出すだけで何だか反応してしまうような。

それは、もしかして保険の教科書で見た内容なのだろうか。

自分で触ってみればいいのかもしれないけれど、なかなかそんな気が起きない。

教えてもらえないだろうか、理科や数学ではないことを。

そして、オルタも同じむず痒さを覚えるのか知りたい。

思い立ったとき、思春期の好奇心は膨れ上がっていた。



「オルタさん・・・その、今日は、理科や数学じゃなくて、他に教えて欲しいことがあって・・・」

「他の科目か」

「科目、と言えば科目なんですけど・・・」

必修授業であることは間違いない、けれど、わざわざ人に教えを請うのは躊躇われる科目だ。

リツが鞄に手をかけたまままごまごしていると、オルタが教科書をひったくった。



「あああ」

「・・・成程な、焦れったいわけだ」

保険の教科書を、オルタはぱらぱらとめくる。

そこで、折り目の付いているページでぴたりと止まった。

「あ・・・あの・・・」

どうして折り目を直しておかなかったのだと今更思う。

そこは、男性器の構造について書かれたページで、興味がありますと言っているようなものだ。



「まあ、高校生だ、まさか解剖図に興味があるわけじゃねえだろ」

「はい。・・・オルタさんに、聞きたいことがあって」

ここまで来たら恥はかき捨てだと、思い切る。

「・・・オレ、オルタさんとキスしたり、首に・・・その、触られると、そこがむずむずするような・・・気がして。

オルタさんも、同じような感じになるのかなあって・・・」

こわごわ聞くと、オルタは答えを探すように黙る。



「何も感じないわけじゃねえな」

同じ感覚を覚えているのかと、リツは少しほっとする。

「そういうとき、どうしてるんですか?おさまるの、じっと待ってるんですか?」

こいつは本当にわからなくて聞いているのかと、オルタは疑いの眼差しを向ける。

けれど、リツが嘘偽りで誤魔化すような相手ではないとわかっている。



「・・・堪えてるわけじゃねえ、治める方法知らねえのか」

「治める方法・・・」

きょとんとした顔、本当にわけがわかっていないのだろう。

遅れているのが良いのか悪いのか、オルタは溜息をつく。

「帰ったら自分で触ってみろ。そうすれば自ずと判ってくる」

「え・・・その、教科書に、書いてあるのを・・・」

「理屈うんぬんより、それが早い」

「・・・わかりました。やってみます」





夜、リツはオルタに言われたとおり自分で自分のものを触ってみた。

けれど、ぺたぺた触ったりただ掴んだりするだけでは何の反応もない。

特に、今むずむずするような要因もないので、体はどうとも変化しないでいた。

やはり、オルタが傍に居ないと確かめることもできない。

そう思ったリツは、翌日に、またオルタの元を訪れていた。



「あの・・・触ってみたんですけど、特に何にも起こらなくて・・・。むずむずもしなかったし」

そういえばこの行為自体を知らないのだから、良くするポイントなど分かるはずもない。

「恋愛経験はねえのか」

「う・・・っ。れ、恋愛、なら・・・オルタさん、と・・・。あ、厚かましいですねすみませんただの願望ですから」

とっさに言ってしまって、リツはわたわたと取り繕う。

キスもした、噛みつかれもした、けれど恋人だなんて甘い関係だと宣言していいのかと。

勝手に慌てているリツをよそに、これは自分の責任でもあると、オルタはまた軽くため息をつく。



「・・・わかった、教えてやる。どうやって抜いてんのか」

「え、あ・・・オ、オルタさん、が・・・」

それは、オルタが触れてくれるということ。

ズボンで防備されている、体の中心に。

「あ、じゃ、じゃあ、一旦帰って、洗って来・・・」

オルタは部屋から出ようとするリツの腕を取り、その場に留める。

「どうせ汚れる、後でいい」

オルタは、リツを引っ張りベッドに乗り上げる。

そして、自分の足の間に体を収めると、さっそくうなじに舌を這わせていた。



「ひゃ、う」

ぞくりとした感覚に、リツの体が跳ねる。

舌から上へ、じっくりと伝ってくると、とたんにぞくりとした感覚が背を走っていた。

「こうされると、反応してくるんだろ」

オルタは角度を変え、首筋にがぶりと噛み付く。

「あぅ、う」

甘噛みされると、また変な声が出てリツは足をもじもじさせる。

オルタに抱き留められ、噛み付かれると、むず痒い感覚が蘇る。

素直に反応するものだと、オルタは手を下げて行く。



「ここが反応するんだろう」

リツの下腹部の中心に手を当て、確かめる。

固いジーンズに覆われていてはろくに分からないが、頬を染めているあたり時間の問題だろう。

「え、えっと・・・そう、です・・・」

恥ずかし気に、リツは小声で返答する。

恥じらいを感じている様子を見るといじってやりたくなって、オルタはズボンの留め金を外し、ジッパーを下げてやる。



「あ、ああ、あの」

「自分でするか?」

「・・・して、ほしい、です・・・」

また小声になるものだから、オルタはどこか悪どく笑む。

腰を軽く持ち上げてズボンを下ろし、下着もずらしていく。

中のものがむず痒くなると言っていたように、それは少し起ちかけていた。

オルタの大きな掌が、可愛いサイズのそれを包み込む。



「ふぁ、っ・・・」

最も敏感なものに触れられ、リツは思わず甘い声を漏らす。

意図的ではなくても自然と発されてしまっていて、自分でも驚いていた。

「ああ、ちゃんと反応してきてんな」

昂らせるよう、オルタは手を上下に動かしてリツの全体を擦り始める。

「あぅぁ、あ、ぁ、っ」

始めて人の手から与えられる刺激に、一往復するたびにリツの体が震える。

それも、相手がオルタともあれば熱が溜まるのは早かった。

温かみを増した体に、オルタは一旦手を止める。



「はー・・・は・・・」

リツは肩で息をして、熱を逃がそうとする。

けれど、添えられている手はそのままで全く落ち着きようがなかった。

「感じ易い所を探してみるか。自分で抜くときも捗るだろう」

オルタは掌を退け、指の腹でリツをなぞっていく。

「あ・・・あう・・・う」

竿の部分を撫でられ、リツは身震いする。

全体を擦られていた時よりは感じるものが弱まり、声も抑え気味だったが

体の裏側をつうっと撫でられたとき、びくりと体が跳ねた。



「ああ、ここか」

オルタは、リツが震えた個所を重点的に、何度もなぞる。

「ひぁ、あ、っ、そこ、なんか、おかし・・・っ」

「感じ易い場所ってのがあんだ、まあお前は定番のとこだな」

オルタがそこばかり触るものだから、リツは足をびくびくと震わせる。

少しでも擦れると声を出してしまって、たとえ抑えろと言われたとしても無理だ。

それくらい、正直に反応してしまう。



すると、先端の方に何か感じるものがある。

尿意ではない、じわりと液体が出てきてしまっているのだ。

「な、なんか、へんな・・・ぬらぬらしたの、出てきて・・・」

その液体を感じるのも初めてで、リツは動揺する。

「性欲を早く出したがってる証拠だ」

オルタはその液を指先ですくい取り、リツに擦りつける。



「ひぁ!?や、や、ぅ、あ・・・」

ただでさえ弱いところに粘液質な感触ごと押し付けられ、上ずった声が抑えられない。

体の震えを感じオルタも高揚しているのか、手はもう止められなかった。

ぬる、とした卑猥な液ごと、リツの全体を包み、大きく動く。

「あぁ、あ、だめ、あぅぅ、あ・・・!」

体は長く耐えられるはずもなく、リツはあっけなく達してしまう。

どくん、と強く自分が脈動したと思った瞬間、先端がかっと熱くなっていた。

先走りよりも多い液体が、勢いよく溢れ出す。

それは、オルタの手に愛撫された刺激を悦んだような、そんな反応だった。



一気に力が入ったと思えば急激に怠くなり、リツはオルタに力なく体重を預ける。

「ほら、お前が出したやつだ」

オルタは、リツに自分の掌を見せる。

そこには、白濁がねっとりと絡みついていて顔を背けたくなった。

「へんな、匂いする・・・」

「そういうモンだ」

オルタは平然と、ベッドの脇に備え付けてあるテイッシュで手を拭う。

萎えたリツのものも拭いてやると、まだ敏感になっていて足をもじもじさせていた。



「オ、オルタさん・・・ありがとう、ございました・・・」

リツはオルタの方を見上げ、まだほんのりと赤面しつつ素直にお礼を言う。

無防備と言うか、素直過ぎると言うか、そんな様子を目の当たりにしたとたん、オルタは上を向いたリツの唇を静かに塞いでいた。

「んむ・・・」

まだ余韻が残っていて、リツは目を閉じ心地良そうにオルタを受け入れる。

一方で、リツの高まりきった体温を感じ、オルタは思うことがあった。

性を知らなかった少年を昂らせたのは、まごうことなき自分の行為。

一度教えた後は、どう求めて来るだろうか。

そんなことを想像すると、昂る自分を誤魔化せなかった。



オルタは口を離し、リツを解放してやる。

そのとき、リツはまだどきりとする。

「な、なにかかたいの、あたって・・・」

「・・・・・・お前のせいだ」

「え、あ、オレ、の・・・」

背中に普段は感じられない固い突起物が当たっていて、リツは動揺する。

オルタは一旦リツと身を離すと、おもむろにジーンズを下ろし、下着もずらす。

すると、明らかに勃起している性器が露わになって、リツは口を半開きにしていた。



「・・・治め方教えてやったんだ、もうわかってんだろ」

「あ、あ・・・わかり、ました」

明らかに自分とサイズが違うのもを、真正面から直視する。

自分だけしてもらってオルタを我慢させるのは酷だと、思い切って手を伸ばしていた。

ひた、と指先が触れる。

そこからじんわりと鼓動が伝わってきて、それだけでも緊張した。

なかなか、思い切ってそれ以上触れることができなくて止まってしまう。

その間、オルタはじれったさが増すばかりだった。



「ほら、こうやってやっただろう」

オルタはリツの手首を掴み、自分のものへ触れさせる。

そして、手を広げさせ、上からリツの手ごと包み込んでいた。

「わあ、あ」

掌に、もろにオルタのものが触れてリツはあからさまに動揺する。

全体から脈動が伝わってきて、自分も共鳴してしまうようだ。



「こうして、動かしてやっただろ」

オルタは、リツの手を無理やり上下に動かす。

小さな手はすっぽりと覆われ、ほとんど自分でしているようなものだが

掌の中にリツの手があると、どこか感度が増すようだった。

「あ、あう、あ」

自分がオルタのものを握っているなんて、動揺しすぎて母音しか発せない。

一回擦るたびに、掌全体に感触が伝わって、どぎまぎせずにいられるはずがない。

単純な動きだったけれど、快感は徐々に募ってきているようで、オルタはたまに深く息を吐いていた。





お互い、口数少なく手だけが動く。

だが、確実に手の中の熱は高まってきていて、リツはただただ赤面していた。

「・・・こっちに来い」

「は、はい」

リツは、遠慮がちにオルタと距離を詰める。

すると、顎を取られ瞬時に唇が重ねられていた。

同時に、ぬるりと舌が口を割り入り、中へ入り込む。



「ん、んん・・・」

即座に舌が絡め取られ、リツは微かに呻く。

その動きに抑制はなくて、縦横無尽に口内を弄っていた。

「はふ、あ、ぁ・・・」

開かれた隙間から、自分も熱っぽくなっている吐息が漏れる。

オルタに絡め取られている間も、下肢の手はずっと動かされたままだ。

上からも下からも欲を煽る感触が伝わって、リツも高揚しかけてきていた。



唾液の混じる音が、いつまでも続く。

だいぶ興奮しているようで、オルタの息はリツよりも荒い。

そして、リツの舌を誘うよう、自分の口内へ絡め取り誘導する。

その瞬間、どくん、と下半身が強く脈動し、高まりきった熱を吐き出していた。

「ん・・・!」

交わったまま、オルタの鼓動を感じてリツの方がびくりとする。

ちょうど掌が先の方を包んでいて、その中へ粘液質な液が排出されていた。



どくどくと、リツが落ち着いたところでオルタは上も下もリツを離す。

リツが自分の掌に目をやると、指の間にオルタの白濁が絡みついていて、じっと見てしまっていた。

オルタは余韻に浸っているのか、わずかに目を細めて深く息をしている。

その間に、リツは興味本位で手を口元へ近付ける。

そして、恐る恐る舌を出し、指先にまとう液を軽く舐め取っていた。

何をしているのかと、オルタはリツを凝視する。



「う・・・にが・・・これって、独特な匂いと、味するんですね・・・」

ぞわりと、髪が逆立つような感覚をオルタは覚える。

理性が侵される瞬間を、確かに感じ取っていた。

「・・・もっと舐めてみろ」

「え・・・」

美味しいとは言い難いもので、リツは首を縦には振らない。

すると、オルタは自分でリツの手の白濁を思い切り舐め取っていた。

自分で自分のものを弄っていて、リツはぎょっとする。

だが、その口はすぐに間近にやって来て、再び重ねられていた。



「ん・・・!」

とたんに、鼻につく匂いが広がる。

同時に舌がぐいと押し進められていて、苦々しい味もまとわりついていた。

「う、ぅ・・・」

舌に、オルタのねっとりとした白濁が絡みつく。

さっき舐めたときよりも多い量に顔をしかめるけれど、オルタは離れてくれない。

飲め、と圧力をかけられているようだけれど、そう簡単に飲み込めない。

オルタはしきりにリツを絡ませ、攻め立て、唾液と混じらせ押し込もうとする。

別の液体も混じり、リツの喉の奥に液体が溜まっていっていて、苦しくなり、とうとうごくりと喉を動かしていた。



とたんに、粘液質な感覚が体の中へ入って行く。

リツの喉が鳴ったのを確認して、オルタはようやく口を離した。

卑猥な液体が、お互いの間を繋ぐ。

「けほ・・・うぅ・・・」

もう、吐き出すことなんてできない。

口に入り、喉を通り、胃に入ったオルタの体液は、完全に取り込まれてしまっていた。



「お前のも飲んでやる」

「へ・・・?」

オルタの発言について行けず、リツは呆ける。

オルタは身を屈めたかと思うと、迷いなくリツの下腹部へ顔を近づけていた。

「あ・・・だ、だめ、ですっ」

静止の声を無視して、オルタは欲望のままにリツの下腹部の、萎えたものを一気に口に含んでいた。



「ひゃ・・・!」

いきなり口内に誘われ、リツの体が跳ねる。

オルタは容赦なく、リツのそれを思い切り弄り、吸い上げる。

「ひぁぅ、あぁ・・・っ!や、や・・・」

性を知ったばかりのリツには、とても刺激が強すぎる。

それでも構わず、オルタは舌の動きを止めない。

家に来てから随分経った、もう他の兄弟も帰ってきているかもしれない。

それでも、声なんてとても抑えられなかった。

「あぁぅ、っ、ひゃ、ゃ、また、出ちゃうっ・・・!」

起立してもまだ小さいものは、ゆうゆうオルタの口内に納まる。

根元から弄り上げ、先端をきつく吸い、まるで獣だ。



「ひぅ、う・・・あぅぅ、や・・・!」

あまりに急激で、リツは怯えの声を漏らす。

そのとき、オルタはわずかに口を離して本音を告げる。

「お前の精が欲しい、味わいたい、声と一緒に、飲み干してやりたい」

「ふぇ・・・」

それは、深く強い独占欲。

平静なオルタが本能を露わにして、求め欲している。

その相手は、こんな平凡な自分なのだと思うと、激しい行為のさなかでも心音が反応していた。



そこが抵抗する最後のチャンスだったけれど、リツは蹴り飛ばそうとも足を閉じようともしない。

オルタは再びリツの全てを咥え、むしゃぶりつくように舐め尽くす。

「あぁ、あっ、ひぁん、っ・・・!」

びくびくと、太股を震わせてリツは喘いでしまう。

唾液も相まって、手で擦られていたときより卑猥な感覚に気が飛んでしまいそうになる。

けれど、体はまるで悦ぶように、オルタの口内で脈動していた。

オルタが呼吸をすると、合間から液体が絡む音が耳につく。

きっと、自分の苦い液も混じってしまっている、でも止められるはずがない。

欲しがってくれているのなら、捧げたい。

そう思っていたときだった、オルタが再び身をきつく吸い上げた瞬間、ひときわ強い衝動がリツを襲っていた。



「ああぁっ!出ちゃ、う、っ、あ、う、ああ、ひぁ、あっ・・・!」

甘い声と共に、どくどくと、下半身の脈動が止まらない。

短時間で再び達した体は、堪え性もなくオルタの口内に吐精していた。

オルタは激しい動きを止め、リツの精を舌で受け止める。

卑猥で苦い、そんな望んでいたものを呑み込んだ瞬間、自身の独占欲は昇華されていた。



オルタはゆっくりと口を離し、ティッシュ箱を取る。

自分の唾液で濡れた性器をあまり刺激を加えないよう弱く拭うと、リツはぴくりと震えていた。

下着とズボンを履かせ、もう触れないこと示す。

昂らないよう自分も服を元に身に着け、リツの様子を覗う。

放心状態になっているようで、リツは虚ろな目をして天井を見上げている。

初めての行為で二回も立て続けにしたのだ、刺激が強すぎて当たり前だろう。



「リツ・・・」

名を呼び、横になったまま腕の中に抱き留める。

リツはまだ意識が虚ろなままでも、安心感を求めるようにオルタに擦り寄っていた。

「・・・少し、怖かった。・・・・けど、どきどきした・・・」

オルタは、リツの頭を撫でて落ち着かせる。

行為の後の温まりきった体は、お互い心地よく感じていた。





普通に歩けるくらい落ち着いたところで、オルタはリツを家まで送っていた。

帰宅すると、玄関口にキャスターが立ちはだかってオルタを見据える。

「お前な・・・するなとは言わねえけど、時間帯考えろ?な?」

いつの間に二人共帰宅していたのかと、オルタはバツの悪い顔をする。

「おかげでランサーが部屋から出られなくなっちまってる。ちょっと慰めてくるわ」

ランサーは特にリツと仲が良かった、ショックを受けているのも無理はないだろう。

それか、外に漏れた声を聞いて高揚しているから出てこられないのか。

どちらにせよ自分の出る幕ではなく、オルタは自室に戻っていた。



「おーい、ランサー、兄ちゃんが慰めてやろうか?」

「いらねえよバカ兄貴・・・」

部屋から聞こえるランサーの声は、明らかに気落ちしている。

キャスターは溜息をつきつつ、声をかけ続けた。

「何ならオレがしてやろうか、人の手でしてもらったことねえだろ?病みつきになるぜ」

「お、俺にはそんな趣味ねーからな!?特にお前とは絶対お断りだ!」

少し元気が出たかと、キャスターはくっくっと笑う。



「テメェらいい加減にしろ」

不穏な会話が聞こえ、オルタも部屋の前に来て二人に聞こえるように言ったが

「「お前のせいだろ!」」

と、同時に返されぐうの音も言えなくなっていた。